そろばんが得意だった父 渋谷太一郎に習い、幼い頃にそろばん玉の動かし方を覚える。
はじめは玩具で遊ぶ感覚だったが、小学4年で市内の松居珠算塾に入門して本格的にそろばんを学び始める。
1960年、富山県立新湊高等学校1年の時に「一級満点合格」で日本商工会議所より特別表彰を受ける。
高校2年時に珠算二段、高校3年時に珠算三段を取得。当時の最高位は三段で、富山県内では史上3人目。
その他、高校1年時から約10年間にわたって各団体が主催する珠算の全国大会に富山県代表として出場。読上算で全国3位など、たびたび上位入賞を果たす。
「明るくて元気いっぱいのお姉さん先生」「わかりやすくて楽しい」と、高校3年の頃から自宅に子供たちがそろばんを習いに来るようになった。
高校卒業後は金融機関に勤務。
2年間の勤務後の1965年、21歳で母校新湊高等学校の非常勤講師として珠算を教える。同年珠算検定六段を取得。富山県下で2人目の取得であった。
母校で高校生を教えた9年間は、人と人のつながりを学ぶ絶好の機会となり、後の学園経営に活かされる。
結婚後、夫と共に本格的な珠算教室の運営を開始。
1974年、珠算教室の名称「木谷綜合学園」とし、珠算教育のほか書道やバレエなどカルチャー部門を開設。
また、年に一度の珠算競技大会や発表会、夏の合宿やクリスマス会など楽しい行事を盛り込み、子供たちが意欲をもって学習できるようカリキュラムを工夫していった。
1990年代になると、そろばん学習に頭脳活性化の高い効果があることが各方面で注目され始め、暗算教育にもいっそう力を注いでいった。
学園は「そろばんの木谷」として着実に指導実績を積み重ね、富山県をはじめ、石川、東京、兵庫、神奈川、滋賀に350あまりの教室を開設。
現在およそ12,000人の子供たちがそろばんを学んでおり、生徒が読上暗算の全国大会で連続13年優勝するなどトップクラスの好成績を収めている。 |